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特集にあたって 「鉄道」といえば、2本の鉄レールの上を鉄車輪で走行するものを真っ先に思い浮べるが、モノレールや新交通システムなど、コンクリートの路面をゴムタイヤで走るものも数多くなり、磁力で浮上走行する高速鉄道も現実のものとなりつつある。人類の歴史で軌道の発生はかなり古いようだが、動力によって走るものは19世紀に始まる。機関車自体が比較的最近まで文明の象徴であったわけだが、やがて電車が生まれ、登山電車やケーブルカーが派生し、都市間輸送の分野で高速鉄道へと進化し、一方では都市交通には小単位の中量軌道システムなるものが誕生した。それぞれに、いろいろな方式が考案され現代の鉄道の仲間は多士済々という状況だ。いずれも専用の軌道を走ることが特徴で、鉄道すなわち軌道系の交通機関と解釈される。軌道をもつから効率よく輸送できるわけであるが、反面で軌道のないところは走れず、また一定の需要がなければ逆に効率が低下する宿命もある。さまざまな乗りものを知ることが改めて鉄道の役割や特徴を認識することにつながるだろう。 |
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